男子門を出ずれば七人の敵あり
このジェンダー平等が再燃してるような時勢に、なんだかハッとするタイトルなのですが、映画の冒頭スピーチの第一声がこれだったんです。
ドキッとした。
TBSが製作した三島由紀夫の東大全共闘なるドキュメンタリー映画を観ました。
何かの映画観に行ったときに、予告編が非常に気になる存在として、刷り込まれていた。
というか、万博の前後、学生運動やらがあった(その他にも、浅間山荘事件とか)あの時期、一体何があったんすか?どんな感じで、父や母は子世代に何を引き継いできたんですか?ってのは昔から謎で。
いざ、親子ほどの年代差って、たとえ親子でもそんなコアな話はしないんですよね、、、
だとしたら、なんか歴史って、ちゃんと次の世代に伝わってるのだか伝わってないのだか(文字や映画や芸術には残されてるはずですが、積極的に情報取りに行かなきゃ、入ってこないし)、歴史って、その時々を生きた人の中で完結して終わってしまう側面が強い気がして。
そこを知ろうとしたら、世代を超えて、見聞きしたものを情報交換するって、とても新鮮で大切なことなんじゃないかとも思う。
映画のかなり最初の方で三島由紀夫が(フルネームで呼ばせてください)7人の論客と話をする前に、(実際7人もいたかな?)『男子門を出ずれば』ってとこから始まるんですね。
初めにお断りしますが、私は右でも左でもなければ、文学作品にも、昔からもっと読んでおけばよかったと最近思い始めた位で、、、作家としての三島文学に傾倒も全くありません。今は。
なんか割腹自殺した人、、、程度の認識です。
また合法だろうが非合法だろうが、現代において暴力には反対です。(妄想の中で、心底腹立つ相手には、どついたりどつかれたりは、お互い様であるっちゃあるんでしょうが。)
また私の感想はあくまで個人的な感想で自分が知り得た範囲内のみから来ています。
今回も、とりとめないグダグダな感じになりますが、、、
映画の内容が終始、討論⁉️であったり当時の当事者の(楯の会や学生運動家)の記録や回想インタビュー、コメンテイターのコメントで、皆さん立場が違うので、まさに『言葉の渦』の中から、気になったワードだけ拾ったのをご紹介します。ネトフリやHuluやアマゾンプライムとかでやってたら、是非観て確かめてください。レンタルなら新作ですが、1週間いけます。何年かぶりに、DVDレンタルしました、、、
学生活動家達の話、とにかく、国の最高学府だけあって、話が小難しい。理解できない。戦後生まれということ?こんな難しい議論が学生達の間ですら交わされてきた。
学生達はその後社会に出て、今の日本を作った。学生運動してた人も、それに相対する人も、加わらなかった人も。あらゆる階層や立場の人達が、よりよい暮らしを求めて社会が同じ方向向いて走ってきたのが、高度成長期だったんだろうと思います。
学生達の討論ですが、当時はネットもなかったからこそ、国内外の書物を読み漁り、言葉を大切に表現して、行動するために、概念や認識をなるたけ齟齬ない形で伝えあう能力、弁が立つというスキルは必要不可欠だったんだろうと思う。
頭の中の構造がはなから違うからだろう、使い込んでないからだからか、私からみたら、子供世代の彼らの熱弁に、とても太刀打ちできない。
何より戦争で仕事も住む家も家族も何もかも失い、原爆や空襲で焼き討ちや町中あちこち一掃食らって、着る服も食べる物もない中、必死に生きて、その後の復興で、生活様式も産業も学問も食文化もファッションも多岐に亘り、欧米化を遂げた当事の日本人のメンタリティの強さ、、、
これでいいのか、よかったのか、これからどうなるのか、真剣に日々考えて行動した結果、社会運動があんな感じになっていったんだろうと思う。自分がもしあの世代だったら、どの立ち位置にいただろう?
戦争経験世代、戦後生まれ世代が黙ってもくもく働き、作り上げた世界で、平和の恩恵を受けぬるい感じでチャプチャプしてる孫やひ孫世代は、目の前の不自由さにブツクサ言いながら(私みたいに)、世の中は新陳代謝を繰り返していく。
またまた長い脱線。
いやはや小難しいキーワード、、、
誰の言葉かは、もはやごちゃごちゃですが。政治ってか、哲学なんだろう、きっと、これらは。
【キーワードその1】
自と他は対立
主体性ある他者というイリュージョン
自然対人間の関係
非人間的な自然をどう機能させるのか
認識と行動の二元化、どちらが先か
思考とは解放区→解放区には特別な意味を含みます
事物と時間と空間
持続可能性→これ最近よく聞く
恐ろしく小難しい言葉をこねくり回して、理解できない。初めて見るようなヒトの表情や言葉の使い回しなど、ただただ圧倒される。
討論内容は、自分の理解を超えているので、賛否は差し控えますが、ある種のショーのようにも思えました。討論会だから当たり前なんでしょうが。
場の雰囲気や共有するイデオロギー、与えられた居場所、環境に陶酔していた参加者の面々。最高学府のメンバーである自分らには、この若きリーダー達の言葉の意味、つながり、文脈が分からないのはありえない的な、そんな選ばれしエリート思想や背景はなきにしもあらずではなかったろうか、、、
この映画で初めて知った、三島由紀夫に相対する存在の芥正彦さんという方の未だ健在な尖りっぷり。
この映画で一番ホーと思ったのは、結晶性知能と流動性知能のうち、結晶性知能は衰えにくい、っての本当だな、って。雑な感想でごめんなさい。ここ深掘りしたらややこしいので、割愛します。
またまた、誰の言葉かわからないごちゃごちゃ。でも、今にもどこかしら、繋がる。
【キーワードその2】
権力という時間に理不尽に支配される
洞察
生き残った者の苦悩
1930年代
事物、人間
首から上しかない
流行に流される
意地しか無い
共通の敵〜あやふやな猥褻な日本国
言霊
言葉が、翼を持って飛び回る
君たちの熱情だけは信じる
社会システムを変えるのは言葉
敬意を評し合う
負けた後どうなるか考えなくてはいけない
起こした行動は非合法だっかたもしれないし(いや、非合法でしたね)、自殺そのものがいけないとか、書かれた文章とか人間性とか人それぞれ思うところは違うと思う。人は自分の中に既にあるものでしか、考えられないから。
私は、三島由紀夫の、若き学生に対する、
否定しない、論破しない、詰めない、話を聞く、相手をリスペクトする、丁寧な言葉遣い、優しさ
のようなものや、
言葉の伝え方、表現力、自分の弱さを小出しするところ、ユーモアのセンス、眼力、笑う時の目尻下がったり顔中口になるところ、沢山の本を読み博学なところ、肉体を鍛えて若い子らを率先して率いるところ
は、純粋に『凄いなあ』と感じるし、このドキュメンタリーを残してくれたTBSさんには感謝です。
また、コメンテーターとして何名か登場されますが、その方々の評し方が興味深いし、お勉強になります。
皆さん、あの時代に生きたあの人達が何をどう思ってるのか、その後どう変わったのか知りたい、って言うんです。つまり、未だ本人にしかわからないよ、ってことなんでしょう。そんなものなんだろうと思います。他人が考えることなんて。
私にしたら、思いがけず、師匠が度々登場して楽しそうにお話をする姿を拝見して、ただただ懐かしい、愉快痛快な楽しい時間でした。
当時の新聞📰、、、ダンディ日本一て、もうキムタクか‼️
世の中の女性陣めちゃくちゃキャーキャーゆうてるやないですか🤣