『一隅を照らす』から
天台宗開祖最澄(767~822)の言葉。

「一隅(いちぐう)を照らす、
これ則(すなわ)ち国宝なり」

👉「精一杯努力する人はみんな、何者にも代えがたい大事な国の宝だ」という意味。

こういう言葉もあります。
「一燈照隅 万燈照国
(いっとうしょうぐう ばんとうしょうこう)」

👉「一隅を照らす光が集まれば、その光は国全体をも照らすことになる」という意味。

つまり、自分が今いる場所や立場で、ベストを尽くすことが、結果的に全体を良くすることにつながるということ。

ペシャワール会現地代表として、パキスタンやアフガニスタンにおいて、医療活動に従事し、この度お亡くなりになりました中村哲医師は、2000年の大干ばつで「百の診療所より一本の用水路が必要」なことを痛感され、2003年からは現地部族の方々と協力して、水利事業に励まれました。

1600本の井戸を彫り
73000人の患者を診察
された中村医師が、朝日大学に講演の際、同校に贈られた色紙に『照一隅』の文字があったそうです。御冥福を御祈り致します。

ここまでが前置きです。

『花の種は落ちたところで咲くんやで』
十数年前だか二十数年前だか忘れましたが、ある先輩のご主人がポソっと呟いた言葉を、長いこと大切にしてきました。
仕事は、選ばない、与えられた仕事を一生懸命やる。

この度、ちょっと落ちたところでよう咲けなかったもので、全く別の畑を耕す選択をした私がいうのもなんですが、『一隅を照らす』について、以前から感じること。

例え歯車の一部だとしても、隅っこの日が当たらない場所だとしても、一つのことを愚直に取り組み続ける人がいたら、やがてその姿勢は、周りにも影響を与え、その人を中心に、新たな歯車が回りだす。そんな隅っこで頑張る人材を暖かく見守ってやれる社会であればなあ、と思います。

人が動く原動力となるのは人。
人が動かない理由となるのも人。

🌏私は仏教徒でもクリスチャンでもありません🙏

ご家族皆様も、よいお年始をお過ごし下さい😌
2020/1/1